ブガッティとHONMAが異例のコラボでゴルフクラブを発売
2026年6月16日、日本発の高級ゴルフブランド「本間ゴルフ(HONMA)」と、フランスの伝説的スーパーカーメーカー「ブガッティ」が、世界限定のコラボレーションコレクションを正式に発表しました。
自動車界の頂点に立つハイパーカーブランドと、職人技を極めた日本のプレミアムゴルフブランドという、一見すると接点のなさそうな2社の組み合わせは、業界関係者にとっても予想外のニュースでした。
HONMAは1958年に横浜で創業し、量産では到達し得ない精度と美しさを職人の手仕事で実現してきたブランドです。一方のブガッティは1909年創業、創業者エットーレ・ブガッティの「比較できるものはもはやブガッティではない」という哲学を貫いてきた100年以上の歴史を持つフランスの自動車メーカーです。
両ブランドに共通するのは「妥協のない頂点の追求」という姿勢であり、それが今回の異色コラボレーションの土台になっています。同様にスーパーカーブランドがゴルフ業界に参入する例としては、マクラーレンが独自にゴルフブランドをゼロから立ち上げた事例もありますが、HONMA×ブガッティはマクラーレンとは方向性が全く異なります。HONMAとブガッティは両ブランドの強みをそのまま持ち寄り、共同企画のコレクションとして展開する形を選んでいます。
コレクション全容:BERESスーパープレミアム・ツアーワールドプレミアム・ブガッティパターの3ライン
1セット最大72,000ドル(約1,160万円)——「BERESスーパープレミアムコレクション」の衝撃価格
コレクションは3つのラインで構成されています。最も衝撃的なのが、HONMAの最高級ラインBERESとブガッティの融合「BERESスーパープレミアムコレクション」です。3スター・4スター・5スターの3グレードで展開され、価格は3スターが12,500ドル(約200万円)、4スターが25,000ドル(約400万円)、そして最上位の5スターは1セット72,000ドル(約1,160万円)という前代未聞の価格設定です。
5スターは世界限定わずか20セットのみの製造で、まさに「資産としてのゴルフクラブ」というコンセプトです。
このコレクションは、ブガッティの最高峰ハイパーカー「ブガッティ・トゥールビヨン」(価格は約400万ドル=約6.5億円)のデザイン哲学を取り入れています。
馬蹄形グリル、伝説の「Cライン」、新開発のトゥールビヨン計器盤を象徴するデザイン要素がクラブヘッドの随所に組み込まれており、3スターと4スターはトゥールビヨンの車体と同じツートーンの塗装技術によるアイスブルーの仕上げが施されています。
実戦投入を前提とした「ツアーワールドプレミアムコレクション」:6,500ドルという相対的な“お買い得感”
BERESスーパープレミアムが「コレクター向けの芸術品」として位置付けられる一方、もうひとつのライン「ツアーワールドプレミアムコレクション」は実際にプレーすることを前提に設計されています。
HONMAの現行プロモデル「ツアーワールドTW777」シリーズをベースに、ブガッティのデザイン言語を融合させたラインです。
チタン・カーボン複合構造のドライバー、フェアウェイウッド、UT(ユーティリティ)、CNCミーリング鍛造アイアン、ウェッジ2本、パター、専用バッグ、ブガッティ仕様のヘッドカバーがセットになっており、価格は6,500ドル(約100万円)と、このコレクションの中では相対的に「手の届く」価格設定です。
「グリーン上のハイパーカー」:単品72,000ドルのブガッティパターの設計思想
3つ目のラインは単品で展開される「スーパープレミアム ブガッティパター」です。4スター(3,200ドル=約51万円)と5スター(9,600ドル=約154万円)の2グレードがあり、ヘッド形状はブガッティ・トゥールビヨンのリアプロファイルを、ソールはブガッティ象徴のタコメーター(回転計)デザインをモチーフにしています。
プレスリリースは「単なるパター以上の存在。機能と感性を見事に融合させた精緻な作品であり、グリーン上の一打一打を、コーナーを切り裂くブガッティのように正確で優雅なものにする」と表現しています。
技術解説:「ラグジュアリーの皮を被った精密機械」としてのエンジニアリング
空力スリット構造とクアッドブリッジパワーフェース:ドライバーに込められた航空力学
専門メディアによる技術評価では、このコレクションが単なる装飾的なコラボではなく、精緻なエンジニアリング製品として設計されていることが強調されています。
BERESスーパープレミアムのドライバーはTi811鋳造チタンボディに「エアロスリット構造」を採用し、ダウンスイング後半からインパクトにかけての気流を能動的に制御してヘッドの安定性とスピードを維持する設計です。
ロールしたTi-6-4チタンフェースの裏側には応力を集中させる内部リムを配置してミスヒット時の飛距離ロスを抑制し、「クアッドブリッジパワーフェース」がこの構造を補強してインパクト時のフェースの捩れを防いでいます。内部のサウンドリブが打感・打音もチューニングしています。
本間ゴルフ (HONMA) D1 ゴルフボール
市場価格:約2,000円〜 (1ダース)
(2026年6月時点の市場価格)
本間ゴルフ BERES (ベレス) 5Sグレード ドライバー
市場価格:約550,000円〜
(2026年6月時点の市場価格)
アイアン内部の「3Dエンブレム」が果たす本当の役割:振動を抑えて打感を守る設計
アイアン(6番〜11番、AW、SW)は高強度のC300スチールフェースを17-4鋳造ボディに直接溶接した構造で、広い反発エリアを実現しています。
薄いフェースが生みがちな「金属的で硬い」打感を抑えるため、キャビティ内部に3Dエンブレムを配置して不要な振動周波数を吸収する設計が施されています。意図的に幅広く設計されたソールは、ターフを通過する際のヘッドの安定性も高めています。
調整可能か固定か——プレミアム3スターとスーパープレミアムの設計思想の違い
もうひとつのライン「プレミアム3スターセット」(14本構成)はBERESラインとは異なる方向性です。
ドライバーはTi811鋳造ボディとカーボンリング、リアカーボンセクションを組み合わせたチタン・カーボン複合構造で、トウとヒールに調整可能ウェイトを搭載し、プレーヤーが自分の弾道を細かく調整できます。
つまりスーパープレミアムが「最高の安定性と固定の精密幾何学構造」を志向するのに対し、プレミアム3スターは「動的な調整可能性と繊細なフィードバック」を志向するという明確な棲み分けがされています。アイアンはS25C軟鋼を鍛造しCNCミーリングで仕上げる構成で、鍛造ならではの柔らかい打感とオフセンターヒット時の安定性を両立しています。
パターの構造:SUS316ステンレス削り出し+アルミニウムバックボディという2素材構成
両コレクションに共通するパターの技術仕様も公開されています。ヘッドはSUS316ステンレス鋼の単一ブロックからCNCミーリングで削り出され、安定したベースと直接的なタッチフィードバックを実現しています。そこにアルミニウム製のバックボディを統合することで、重量を周辺部(パリミター)に再配分し、インパクト時のヘッドの回転・捩れを最小化しています。視覚的には高コントラストの1本のミーリングラインのみを採用し、構えた時の明快な基準線を提供する設計です。
このコレクションは誰のためのものか:「最適化されたゴルフギア」ではなく「資産としてのゴルフギア」
率直に言って、このコレクションは一般的なゴルファーがスコアを縮めるために購入するクラブではありません。米国ゴルフメディアの評価記事は皮肉交じりにこう評しています。「これらの製品は、皆さんや私のために作られたものではない。完璧なゴルフギアでスコアを最適化したい人のために作られたものでもない。こうしたコレクションは、ソファのクッションの下からそれくらいの金額を払える人のために作られている」。
これは決して批判ではなく、ラグジュアリー市場の論理を正確に言い当てた指摘です。ブガッティのマネージングディレクター、ヴィーベケ・ストール氏は今回のコラボについて「スポーツ、パフォーマンス、ウェルビーイングはブガッティの顧客のライフスタイルに根差した個人的な関心事であり、その情熱に深く共鳴する製品群を発表できることを嬉しく思う」とコメントしています。BERESという「黄金のゴルフクラブ」で知られるHONMAと、4億円超のハイパーカーを作るブガッティ——両者が描く「妥協のない頂点」という世界観が、今回のコラボレーションの本質です。
HONMA×ブガッティコレクションは2026年6月16日に世界同時発表され、HONMAゴルフの直営店、正規取扱店、公式オンラインストアで順次展開されます。
ミニカー 1/24 Maisto ブガッティ ディーボ グレー
市場価格:3080円
(2026年6月時点)
Jacob & Co/ジェイコブ ブガッティ トゥールビヨン
47,550,000円
(2026年6月時点の市場価格)

関連キーワード: HONMA, ブガッティ, BERES, ツアーワールド, ゴルフクラブ


L.A.B. GOLF Link1 パター
市場相場:約75,000円〜
(2026年3月時点の市場価格)


テーラーメイド スパイダー ツアーX Lネックパター
市場価格:約38,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)







