2026年4月20日、ゴルフギア専門メディア「MyGolfSpy」は米国最大規模のゴルフ専門チェーン「PGAツアー スーパーストア」から提供を受けた売上データと、自社が実施した2025〜2026年のパターテスト結果を照合した分析記事を公開しました。
PGAツアー スーパーストアは米国全土に80店舗以上を展開するゴルフ専門小売チェーンで、その売上データは米国ゴルファーの「実際の購買行動」を最もリアルに反映するデータのひとつです。
MyGolfSpyはPuttViewという先端トラッキング技術を用いて、短距離・中距離・長距離パットの入り具合と残り距離の両方を数値化した「PuttViewハンディキャップ」(数値が低いほど良い)でパターを評価しています。
この2つのデータを突き合わせることで、「アメリカで最も売れているパター」と「テストで最も沈めるパター」が一致するかどうかという問いに答えを出そうとしています。
2025年マレットパターテストの結果:「最も売れているブランド」が「最も沈めるブランド」ではなかった
180時間・2万3040パットで判明した順位:1位ウィルソン・2位ランナーゴルフ・3位PINGの衝撃
MyGolfSpyは2025年に36モデルのマレットパターを対象に、180時間以上・2万3040パット以上のテストを実施しています。その結果は市場の常識を大きく覆すものでした。
2025年テスト総合1位はウィルソン・インフィニット・バッキンガム(129.99ドル)でした。短距離〜中距離パットで圧倒的な性能を示し、中距離パットではテスト全体で2位を記録しています。「見た目は好みが分かれる」とテスターが認めつつも「球が確実にカップを見つける」という評価が一致しており、価格と性能の比率では他の追随を許しません。
2位はフランス製の精密削り出しパター「ランナーゴルフ マレット(512ドル)」です。6061アルミニウムから削り出されたこのパターは、重量調整機能を持ちウィルソンと紙一重の差で2位。短〜中距離パットで特に強く、全距離で安定した結果を出しています。
3位はPING・スコッツデール・プライム・タイン4でした。中距離〜長距離パットに強く、フィーリング・音・視覚的アピールでもテスター評価が高い数少ないモデルです。「距離感に課題があるゴルファーに最適な選択肢」と評価されています。
ウィルソン Infinite Buckingham パター
市場価格:約12,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)
PING スコッツデール プライム タイン4
市場価格:約35,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)
クリーブランド HBソフト2 ブラック モデル1
市場価格:約15,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)
2025年テスト結果サマリー
| 順位 | モデル | 特徴 |
|---|---|---|
| 1位 | ウィルソン インフィニット バッキンガム | 短〜中距離最強、コスパ最高水準 |
| 2位 | ランナーゴルフ マレット | 短〜中距離で安定、全距離平均以上 |
| 3位 | PING スコッツデール プライム タイン4 | 中〜長距離に強み、フィーリング評価も高い |
| 上位 | クリーブランド HBソフト2 ブラック モデル1 | 中距離・長距離両方でトップ3入り唯一のモデル |
売上データとテスト結果の「一致」と「乖離」:ブランド別に見るアメリカ市場の実態
テーラーメイド・PING・L.A.B.:売上と性能が重なる3ブランド
PGAツアー スーパーストアの売上データとMyGolfSpyのテスト結果を照合すると、売上上位かつテスト上位に位置するブランドとして、テーラーメイドのスパイダーシリーズ、PINGのスコッツデールシリーズ、そしてL.A.B.ゴルフの3ブランドが確認できます。
なかでもPINGは「ゴルファーが最も正しい判断をしているブランド」としてMyGolfSpyが評価しています。
テーラーメイドのスパイダーシリーズはツアーでの実績(過去10年マスターズで4勝)とラインナップの幅広さ、そしてテスト結果の高水準が三位一体となっており、アメリカ市場での支持が最も合理的に説明できるケースです。
Today’s Golferが実施した2026年72モデルテストではテーラーメイド スパイダー ツアーX Lネックが最高評価のマレットパターに選出されており、複数の独立テスト機関でスパイダーシリーズの高い性能が確認されています。
テーラーメイド スパイダー ツアーX Lネックパター
市場価格:約38,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)
スコッティ・キャメロン:「ブランドの引力」が性能差を超える代表例
スコッティ・キャメロンのファントムシリーズは、PGAツアー スーパーストアで一貫して高水準の売上を記録しています。
タイガー・ウッズが長年愛用してきたブランドとしての圧倒的なイメージ、精密なミーリング加工による打感の良さ、そして所有欲を刺激するデザインが購買動機の中核にあります。しかしMyGolfSpyのテスト結果では、トップパフォーマーとの間に「決定的な性能差」は確認されませんでした。
売上を支えているのは性能の絶対値よりもブランドへの信頼と打感の好みが大きいことを、このデータは示しています。
スコッティキャメロン ファントム (Phantom) パター
市場価格:約66,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)
オデッセイ:売上上位・テスト中位下位のギャップ
オデッセイは米国でのパター売上でトップクラスを維持する巨大ブランドですが、2026年テスト(ブレードカテゴリー)ではOdyssey AI-Dual DWとAI-Dual #1がいずれもPuttViewハンディキャップ-2.3と下位グループに位置しました。
特に中距離パット(最も差がつきやすい距離帯)での性能低下が指摘されています。Ai-ONEシリーズの特定モデル(#7・ミルドセブンT)はテストで良い結果を示す場面もあり、ライン内での差が大きいという特性があります。
オデッセイ Ai-ONE パター
市場価格:約33,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)
PuttViewハンディキャップが示す「知られざる高性能パター」の存在
MyGolfSpyのテストが繰り返し示す最も重要な結論は、高価格・有名ブランドが必ずしも「最もパットを沈めるパター」ではないという点です。クリーブランドHBソフト2シリーズは、中距離・長距離の両カテゴリーでテスト上位に入った唯一のモデルとして2025年テストで高評価を受けましたが、売上では大手ブランドに大きく水をあけられています。ウィルソン インフィニット バッキンガムも同様で、130ドルを切る価格帯でテスト1位を獲得したにもかかわらず、スコッティ・キャメロンの販売数には遠く及びません。
Shot Scopeのアマチュアデータでも、マレットパターユーザーはブレードパターユーザーと比較して6フィート以内のメイク率が高く(82% vs 75%)、3パット回数が少ない(1ラウンドあたり2.3回 vs 2.6回)というデータが出ており、形状の選択と並んでモデル選択もスコアに影響します。試打と客観データの両方を活用して選ぶことが、最もコストパフォーマンスの高いパター選択です。



ウィルソン Infinite Buckingham パター
市場価格:約12,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)


PING スコッツデール プライム タイン4
市場価格:約35,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)


クリーブランド HBソフト2 ブラック モデル1
市場価格:約15,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)


L.A.B. GOLF Link1 パター
市場相場:約75,000円〜
(2026年3月時点の市場価格)


テーラーメイド TP Reserve Systm2 パター
中古相場:約35,000円〜
(2026年3月時点の実勢底値)


テーラーメイド スパイダー ツアーX Lネックパター
市場価格:約38,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)


スコッティキャメロン ファントム (Phantom) パター
市場価格:約66,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)


オデッセイ Ai-ONE パター
市場価格:約33,000円〜
(2026年4月時点の市場価格)
関連キーワード: パター, テーラーメイド, PING, L.A.B.ゴルフ, スコッティ・キャメロン







