テーラーメイド Systm2パター全9モデルを徹底解説:MIM技術とスパイダーとの明確な棲み分け戦略

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テーラーメイドが2026年に投入した新パターシリーズ「Systm2」:スパイダーとは異なる哲学の全貌

2026年3月27日、テーラーメイドが新たなパターシリーズ「Systm2(システムツー)」を発表しました。

スパイダーシリーズが2026年シーズンもPGAツアーで圧倒的な勝率を維持する中、テーラーメイドはあえて「ツアー向け高MOIマレット」とは異なるコンセプトで新シリーズを展開しています。
その核心にあるのは、304ステンレス素材による精密ミーリングフェースと、メタルインジェクションモールディング(MIM)技術を組み合わせた「打感設計」です。

日本での価格はスタンダードモデルが41,800円、トラスシリーズが46,200円と、スパイダーシリーズより現実的な価格帯に設定されています。

Systm2の核心技術:304ステンレス×精密ミーリング×MIMが生み出すパフォーマンス

フライカット+ソーカッターによる2段階ミーリングが「バターのような打感」を実現する仕組み

Systm2シリーズに採用された304ステンレスは、市場でも屈指の柔らかい金属素材のひとつです。
このフェース全体にまずフライカット(切削加工)を施した後、ソーカッターで一定の深さの溝を刻む2段階のミーリングプロセスが、Golf Monthlyのレビュアーが「予想をはるかに超えた」と述べるほどのソフトな打感を生み出しています。

溝の設計によりインパクト直後から順回転が安定し、40フィートのラグパットから10フィート以内のショートパットまで、距離感の一貫性と純粋なボールロールが実現されています。また、芯を外しても距離感が大きく乱れないフェース全体の均一性も、実戦での評価が高いポイントです。

MIM技術による重量配分最適化:フェース後方の肉抜きがMOI向上に直結する構造

メタルインジェクションモールディング(MIM)とは、金属粉末を金型に射出成形する製造技術で、複雑な内部形状を高精度かつ効率的に製造できます。
Systm2ではこの技術を使い、フェース後方の質量を戦略的に削減しつつ、トウとヒールに重量を移動させています。この重量配分の最適化がMOI(慣性モーメント)の向上につながり、芯を外したインパクトでも方向性とボールスピードのブレが抑制される設計となっています。
外観からは確認できるミーリングの接続ポイントと、フェースの二重ネジ固定システムも、加工精度の高さを視覚的に示しています。

全9モデルのラインナップと日本価格:形状別の特徴と選び方

Systm2シリーズは、ストロークタイプや好みの形状に合わせて選べる9モデルで構成されています。

ミッドマレット形状の「バンドン」はL-ネック(トウハング)またはシングルベンド(フェースバランス)から選択可能で、ファング形状のアライメント補助と二トーンフィニッシュが目標へのセットアップを容易にします。

ブレード形状の「ソト」「ジュノ」「デル モンテ」は、オーソドックスな形状を好むゴルファー向けです。
また「トラスシリーズ(TB1・TB2)」は、シャフト軸線を特定の接点で支点化することでストローク中のフェース回転を最小化する独自構造で、+4,400円のプレミアム価格設定となっています。

日本でのラインナップと価格は以下の通りです。
バンドン 72(41,800円)、バンドン TM2 トラスセンター(46,200円)、ジュノ 12(41,800円)、ジュノ TB1 トラスヒール(46,200円)、ジュノ TB2 トラスセンター(46,200円)、ソト 92(41,800円)、デル モンテ 12(41,800円)、デル モンテ TB1 トラスヒール(46,200円)、デル モンテ TB2 トラスセンター(46,200円)。

TaylorMade TP Reserve Systm2 パター

テーラーメイド TP Reserve Systm2 パター

中古相場:約35,000円〜

(2026年3月時点の実勢底値)

【当研究所のギア分析】 テーラーメイドが放つ高級削り出しシリーズ。303ステンレススチールを精密機械加工し、インサートなしのソリッドな打感を実現。Systm2はトラディショナルなLネック形状をベースに、物理的に最適化された溝設計によりインパクト時の音と転がりを数値化して管理した精密ギア。
現在の中古在庫・相場をチェック

スパイダーとの本質的な違い:ツアー向け高MOIマレットと精密ミーリングパターは何が違うのか

テーラーメイドのスパイダーシリーズは、トミー・フリートウッドやジョン・ラームをはじめとする多くのツアープロが使用しており、2026年シーズンもPGAツアーでの勝利を積み重ねています。

スパイダーの核心技術は「純粋なアルミニウムフレームと高比重ウェイト」の組み合わせによる超高MOI設計で、ストロークの機械的な安定性を物理的に強制する構造です。

一方Systm2は、MOI向上よりも「打感とロールの質」を優先した設計哲学に立っており、ミーリングフェースが提供するフィードバックとコントロール性能を重視するゴルファーに向けた製品です。
英国ゴルフメディアGolf Monthlyのレビューでは「スパイダーほどプレミアムには見えないが、打感は価格を超えている」と評価されており、見た目の格より実際の性能を重視する層に刺さる製品といえます。

テーラーメイド スパイダー シリーズ

テーラーメイド スパイダー(Spider)シリーズ

中古相場:約12,000円〜

(2026年3月時点の実勢底値)

【当研究所のギア分析】 高MOI(慣性モーメント)パターの代名詞。独自のマルチマテリアル構造により、オフセンターヒット時のヘッドの捩れを物理的に抑制。インパクト時のフェースの向きを安定させ、ショートパットの成功率をデータ的に裏付ける精密設計。
現在の中古在庫・相場をチェック
編集長のひとことSystm2の投入はテーラーメイドがパター市場を「ツアー向け高MOI層」と「打感・ロール重視層」に明確に分けて攻める戦略の実行です。スパイダーでツアーの頂点を押さえながら、MIMと精密ミーリングで中価格帯のミーリングパター市場に本格参入するという構造は、スコッティ・キャメロンやオデッセイが圧倒的に強いセグメントへの挑戦です。41,800円という価格でここまでの打感を実現しているという海外レビューの評価は、データとして注目に値します。

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