インドアゴルフが屋外ラウンド数を超える日─2028年予測が示すデータの全貌

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2028年末にはイギリス国内の仮想ラウンド数が屋外を上回る─トラックマンが予測する80%シフト

2026年3月21日、インドアゴルフ技術の主要企業であるトラックマンは、2028年末までにイギリス国内で仮想ゴルフのラウンド数が屋外ラウンド数を超えると予測しています。
さらに同社は、世界全体でも2028年までに全ラウンドの80%がバーチャルで行われるという大胆な見通しを示しています。

R&A(全米・メキシコ以外のゴルフを統括する機関)が発表したスポーティング・インサイトのデータによれば、2025年の英国における屋外フルラウンド数は過去5年で最高となる推計9,000万ラウンドを記録しています。
一方、米国のナショナル・ゴルフ・ファウンデーションは2023年時点ですでにコース外プレーヤー(3,290万人)がコース内プレーヤー(2,660万人)を上回ったと発表しており、この構造変化は米国から始まっていると見るべきです。

インドアゴルフ先進国・韓国のデータが示す、10年後の世界標準とビジネスモデル

韓国のゴルフゾン・エコシステム──6,000施設・100億ラウンドが証明する市場成熟度

韓国ではすでに約10年前に仮想ゴルフが屋外ゴルフのラウンド数を超えており、現在は全ゴルファーの87%がオフコース体験を優先しています。
ゴルフゾンが運営するGツアーの2024年シーズン賞金総額は19億韓国ウォン(約2億円)に達し、グローバル版では30万ドル(約4,500万円)の賞金を懸けた国際大会も開催されています。
同社のデータでは2024年に世界全体で1億ラウンド以上がゴルフゾン技術を使って行われています。

トップトレーサーの5,200億ショットデータが示す「ゲーミフィケーション」の経済効果

トップトレーサーは世界1,350か所の練習場にシステムを導入しており、そのうち英国だけで5億ショットを含む累計52億ショット以上のデータを蓄積しています。

アングリーバーズ等のゲーム機能導入後、練習場時間は平均12.3%延長し54分に達しました。滞在時間の延長は飲食・コーポレート収益に直結するため、インドア施設の収益構造はゴルフ用品販売よりもF&B(飲食)とバー売上に依存しています。
ピッチゴルフの共同創設者クリス・インガムが「収益の核はバーとコーポレートクライアント」と明言している点は、この業態の本質を端的に示しています。

パッティング排除・1時間完結・ゲーム化──インドアゴルフが「ゴルフの定義」を書き換えるリスクと可能性

インドアシミュレーターでは全ショットの平均約40%を占めるパッティングが省略されています。

これは競技精度の観点では明白な欠落ですが、1時間という滞在枠の中で9ホールを完結させるには構造上不可避な設計であり、パッティングを導入すれば稼働率と回転数が大幅に低下します。

R&Aのデータでは世界1億800万人のゴルファーのうち、米国・メキシコを除く60%がすでに9・18ホールのオンコースゴルフ以外の形式でプレーしており、10代に限ればその比率は80%に上ります。
また、イングランドでは36%のゴルファーがオフコース形式を経験してからコースデビューしていることも確認されています。

編集長のひとことトラックマンの「2028年80%仮想化」予測は自社の市場拡大を前提とした試算であり、額面通りには受け取れません。ただし韓国の実績データと米国のオフコース人口逆転は客観的な事実です。日本市場でも打ちっぱなし・シミュレーター利用者数の統計整備が急務であり、ギアメーカー各社のR&D投資がコース性能よりもシミュレーター適合性能へシフトする可能性を、業界は真剣に試算すべき段階に入っています。

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